エアコン 取り外し取り付け 自分で 

取り外し工事に失敗して業者の工事費以上に高くつく可能性も

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エアコンを取り外すための道具を揃えた!

業者に依頼すると高額になりがちなエアコンの移設費用を節約するために、自分で取り外し取り付け工事を行いたいと考える人も少なくないでしょう。

エアコン脱着の工事費は荷物の少ない単身者の引越し料金と同じくらいの費用になることもありますので、機械の取り扱いが得意な方なら、少しでもコストを抑えるために自分で移設したいと考えても不思議ではありません。

また、特にエアコンの取り外し工事はそれほど難しくないともいわれており、またネットで検索すれば分かり易く、取り外しの手順を解説したサイトも数多く見つかるため、自分でチャレンジしたくなるのも頷けます。

実際、東京都が行ったアンケート調査によると「取り外した経験あり」の回答が約5%、「自分で取り外してみたい」という回答が30%に達していたそうです。

自分でエアコン取り外し工事を行う場合のデメリット

それでは、自分でエアコンの取り外しを行う場合、どのような問題があるのでしょうか。

可能性のある失敗例やデメリット、危険性などをピックアップしてみました。

冷媒ガス(ポンプダウン)回収の失敗

バルブの閉め方や作業手順、冷房運転、強制冷房(メーカーにより方法が異なる)のミス等によって冷媒を室外機内に集めるポンプダウンに失敗するケースが多いようです。

冷媒ガスが抜け、再設置の際に補充、入れ替えが必要になれば、余計なガスチャージに取り付け工事分程度の高い費用がかかってしまいます。

また、ガス回収に失敗すれば、ガスが漏れて放出する危険性もあります。

冷媒として普及している代替フロンは二酸化炭素の2000倍の温暖化効果があるといわれている環境破壊物質ですので、ガス放出は地球温暖化防止のためにも避けなければいけません。

室内機が上手く外せない

エアコンを自分で取り外そうとチャレンジしたものの、途中で挫折し業者に依頼する人もいるようです。

室内機が外しにくかったり、ビスで固定されているものを力任せに無理やり外そうとして、室内機本体や補助管を破損させてしまうこともあります。

また、配管や電線を切断していまい再利用できなくなるケースも少なくないようです。

冷媒配管や電線等の部材の交換や機械の修理は、取り外し工事の費用より高額になる可能性も高いので、トラブルの際はかなり後悔することになるでは。

取り外し後に配管接続部の養生を忘れると・・・

取り外したら室内機や室外機の配管の接続部分をテープで養生し、塞いでおかないと、配管内にゴミが入ってコンプレッサー故障の原因になることもありますので配管は再利用できなくなります。

配管の交換で済めばいいのですが、万一故障した場合、多額の修理費用や買い替えが必要になることもあるのです。

室外機が破裂する危険性もある

ポンプダウン作業の際に操作を誤り、冷媒が漏れて圧縮機内に空気が混入すると、運転時にコンプレッサーが異常な温度上昇と高圧により、最悪の場合破裂してしまう危険性があります。

コンプレッサー破裂は室外機が粉々になるほど強烈な破壊力があり、万が一破裂した場合は、甚大な被害を及ぼす事が予想されます。

可能性はかなり低いのですが、東京都の調査によると、実際に年間1〜2件のコンプレッサー破裂が起こっているそうです。そして、事故の大半は業者の修理不良によるものである点も見逃せません。

経験の浅い業者という可能性もありますが、少なくても初めて取り外しを経験する素人よりは、知識も技術もあるはずです。初めて作業を体験する素人が工事を行えば事故の確率が高まることは明らかです。

このように、工具があり、基本的な電気の知識や日曜大工の経験があれば、それ程難しくないといわれるエアコンの取り外しでも、上記の様なデメリットや危険性があるのです。

当然、真空引きやフレア加工、穴あけといった、より高度な専門知識や技術、工具等が必要になる取り付け工事は格段にリスクが高まります。(さすがに取り付けまで自分でやろうとする方は少ないと思いますが)

中古エアコンの移設費用を節約しようとして自分で工事を行い、逆に引越し料金や専門業者の工事費以上の高額な料金を支払うことになった・・・という可能性は少なくないのです。

参考⇒引越し時のエアコン移設(取り外し取り付け工事)の費用は?

取り付けはもちろん、取り外しを含め、エアコンの脱着工事は熟練の専門業者に依頼することをおすすめします。

業者に依頼する際にはエアコン取り付け業者の選び方も参考にして下さい。